ADHD(注意欠陥多動性障害)とは
ADHD(注意欠陥多動性障害)とは、不注意(集中力がない)、多動性(じっとしていられない)、衝動性(後先考えずに行動する)の症状がみられる発達障害の一種である。
ADHDの種類
1 不注意優勢型
・気が散りやすい(注意散漫)
・ケアレスミスが多い
・忘れ物が多く、物をなくすことが多い
・片付けや整理が苦手
・やりかけの作業をほったらかす
・集中して話を聞けない
・自分の興味のあることに過集中して周りが見えなくなる
2 多動性及び衝動性優勢型
・落ち着きがない
・授業中に歩き回る
・じっと座っていることが苦手
・静かにできない
・我慢ができない
・順番を待てない
・他人の邪魔をして、横取りしようとする
・ちょっとしたことでキレて、大声を上げたり、乱暴な言動を取る(怒りの感情をコントロールできない)
・トラブルを起こしやすい
・ルールを守れない
・突然話しかけて、一方的に喋り続けてしまう
・集中して話を聞くことが難しい
・複数のタスクを抱えるとパニックになる
・興味の対象が変化しやすい
・ほどほどでやめられず、疲れてしまう
3 混合型
・不注意と多動の症状がいずれも強く出ている
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ADHDの二次障害
1 反社会的行動(多動性衝動性優勢型)
2 アルコール依存、薬物依存(多動性衝動性優勢型)
3 うつ病
4 不安障害
5 ひきこもり
ADHDの人に
してあげられること
・うまく褒めながら良い方向に導いてあげる
・指示は一つだけにする(作業が終わってから、次の指示を出す)
・気が散らない環境を作ってあげる
・優先順位を明確にして、繰り返し伝えてあげる
・要点を絞って、繰り返し伝えてあげる
・合意した内容を簡単にまとめて送ってあげる
・予定に変更が生じた場合におこなうことを前もって決めてあげる
ADHDの人と関わるうえで
気を付けるべきこと
不注意優勢型
・複数の指示を出すと何かしら忘れるので、それにより計画が狂わないよう注意する
多動性衝動性優勢型
・否定的なことを言うと、キレて乱暴な言動を取る可能性が高いので、乱暴な言動を取ってきた際の対応策を事前に考えておく
・複数の指示を出すとパニックになり、怒りっぽくなるので気を付ける
・話し始めると凄く長いので、事前に用事があると伝えて、早めに話を終わらせる
※ 親密な関係になってから、話を聞く頻度を減らすと「向き合ってくれない」と言ってキレて乱暴な言動を取る可能性が高いので、時間を掛けて距離を縮めていった方が良い
・集中して聞いてないので、要点を絞って、繰り返し伝えることを心がける
・関わることに疲れたら、物理的に距離を取る
ADHDの人が
気を付けるべきこと
不注意優勢型
・メモを取り、何度も読み返しましょう
・作業環境以外が目に入らないように、パーテーションやカーテンを活用しましょう
多動衝動性優勢型
・メモを取り、何度も読み返しましょう
・作業環境以外が目に入らないように、パーテーションやカーテンを活用しましょう
・話が長いので、早めに切り上げましょう(相手の生活や体力のことも考えましょう)
・キレて乱暴な言動を取りそうになったら、一旦話を終えて、持ち帰りましょう(いつまでも子供じゃないんですから)
・不満は紙に書いて論理的に整理しましょう(感情で伝わるものは限られています)
・酒の勢いで怒りを吐き出すのはやめましょう(酔っていたことを言い訳にしてはいけません)
・素行の悪い中学生のような話し方をするのはやめましょう(ダサいです)
ADHDの人へ
不注意優勢型の人へ
読み返さないメモを取っても意味がありません。
メモ帳は、肌身離さず持ち歩いて、数時間おきに見ましょう。
そして、タスクを処理したら捨てる。
覚えておくべきことは、100回、200回と読み返せば良いんです。
あなたは決して馬鹿ではありません。
興味関心のないものについては、忘れっぽいけど、興味関心のあるものについては、豊富な知識または洗練された感性を持っています。
注意散漫にならないように、作業スペースだけは絶対に綺麗にしましょう。
できないことばかり意識してはいけません。
多動性衝動性優勢型の人へ
あなたは、集中力を要する地道な作業が苦手ですが、スピード感が求められる場面では極めて優秀な結果を収めるでしょう。
また、対個人では一方的に話し続けて相手を疲れさせてしまうところがありますが、大勢の人の前で場繋ぎの為の話をさせたら天下一品です。
注意散漫の飽き性で色んなものに触れるから薄い知識でも話題は豊富。
あなたが輝く場所は必ずあります。
できないことや過去の失敗ばかり意識して、自信を失っている場合ではありません。
前を向いて走り続けて下さい。
ただ、もう少しだけ、相手のことも考えましょう。
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